Habitare 2018レポート

2018年10月08日

今年もMessukeskusにて開催されたフィンランド国内最大のインテリア&デザインの展示会Habitare(ハビタレ)に行ってきました。

1. 2018年の印象

今回の印象は、シックで大人っぽい色合い、グリーン、エコ、エシカル、ヒュッゲ、ミニマルといったところでしょうか。

フラワーアレンジメント講座もあり、花瓶や鉢も数多くありました。自然との共存はフィンランドの文化においてコアにあるもので、インテリアにも欠かせない要素です。

2. 以前との違い

以前のHabitareでは派手な色使いだったり、奇抜なデザインを見かけましたが、今年はトーンもデザインも落ち着いたものが多かったように感じました。 材料としての木の生かし方と自然をモチーフにしたテキスタイルやプロダクトデザインは変わらずフィンランドらしいです。

奇抜さはアートとしては尊重されるべきですが、インテリアとなると色褪せないデザインがエコの視点ではより重要かもしれません。 メーカーが環境にやさしい素材を選んだり倫理的な環境で製造するのはもちろんのこと、エコでエシカルな製品を吟味して選び、長く使い続けるという消費者の姿勢や考え方もとても大切です。

3. 感想

これは今回に限ったことではありませんが、空間デザインが実に素晴らしいと思います。主張の強い柄も、多数のインテリア小物もごちゃごちゃになってしまいそうなのに、どのブースでも上品にまとめられていました。会場全体の雰囲気も洗練されていました。

出展者の中にはたくさんの雑誌の会社がおり、フィンランドでのインテリアの根強い人気と需要を感じました。雑誌は輸入が多い中、インテリア誌は国内でいくつも出版されていますし、読まれています。

エコとエシカルに大々的に取り組んでいる企業のブースが集まっているコーナーもあり、インテリアもただ好みのものを買えばよい時代は終わり、未来を見据えて消費者も変わっていかなければならないと思わせてくれる今年のHabitareでした。


写真:Ikada